ここ最近、酵素のチカラがだんだんと見直され始めています。
ですが、酵素って名前は聞いたことがあってもどういうものかは知らない人が多いです。
そこで今回は酵素の中でも、「食べ物に含まれている食物酵素」について説明していきましょう!
パッと見るための目次
食品に含まれる消化酵素
- 体内酵素(消化酵素と代謝酵素)
- 食物酵素
酵素を知るためには、まず上記の2つを覚えてください。
というか、この2つの違いが分かれば勝ったも同然ですよ。笑
では順番に説明していきましょう!
①体内酵素とは
私たちの体は酵素によって食べ物を分解したり、エネルギーを生み出したりしています。
学校で習ったのは「栄養を摂りましょう。」だったと思いますが、具体的に栄養を摂り入れるためには酵素が必要になるのです。
そして、体内の酵素は「消化酵素」と「代謝酵素」の2種類に分かれています。
【消化酵素(しょうかこうそ)とは?】
消化酵素には、体内に入ってきた食べ物を消化・分解するときに助けてくれる働きがあります。
消化というのは消化器官で分泌される消化液によって行われています。
この消化液に含まれるのが、炭水化物を分解するアミラーゼ、脂肪を分解するリパーゼ、タンパク質を分解するプロテアーゼなどの消化酵素というわけです。
消化酵素の働きにより、食べ物をエネルギーとして利用できる形に分解して、体内に吸収します。
代謝酵素(たいしゃこうそ)とは?
消化酵素と違って、代謝酵素の働きは書ききれないぐらい多いです。
ザックリというと、呼吸や脂肪の燃焼など生きていく上で欠かせない身体の反応に代謝酵素が関わっています。
偉いぞ代謝酵素!(消化酵素も十分偉いんですよ)
そして、この消化酵素と代謝酵素の両者には密接な関係があり、消化酵素を使うと代謝酵素が減少し、また代謝が忙しいと消化酵素が減少する、という関係がある、というふうに考えられています。
ほかに、年齢とともに体内の酵素の量が減っていくため、最近調子悪いなぁと思ったら体内酵素が足りないせいかもしれませんね。
②食物酵素とは
食物に含まれる酵素のことで、体内酵素でいうところの消化酵素とほとんど同じものになります。
例えば、パイナップルやパパイヤに含まれている酵素のおかげお肉が柔らかくなるのは、タンパク質分解酵素のプロアテーゼが含まれているからですね。
ほかにも食物に含まれる酵素のおかげで料理が美味しくなる組み合わせは無限大!
でもって、さらに
「酵素が含まれている食品を食べることによって、体内の酵素まで活性化するようになる!」
という働きもあるそうです。
食物酵素を多く含む食品
酵素はタンパク質の一種ですから、加熱すると変質してしまいます。お肉を焼くと白くなるのと一緒ですね。
(※大体40℃ぐらいから壊れはじめます。)
ですから、酵素を体内に取り入れたい場合はできるだけ生野菜、フレッシュフルーツを摂るようにしてください。
酵素がたくさん含まれている野菜
大根、キャベツ、山芋、ホウレンソウ、トマト、レタス、ピーマン、カボチャなど
酵素がたくさん含まれているフルーツ
キウイ、パイナップル、リンゴ、バナナ、アボガド、イチゴ、オレンジなど
酵素がたくさん含まれている食品
フルーツも野菜のほかに、味噌、醤油、納豆、ヨーグルトなど普段からよく口にする発酵食品にも多くの食物酵素が含まれています。
とくに発酵食品は、タンパク質や炭水化物が酵母菌・納豆菌などの微生物の力によって分解して作られているものです。
発酵食品には生きた微生物の力により、体内に取り入れたほかの食品の分解も助けてくれると考えられています。
※ちなみに
よく酵素と混同されやすいのですが、発酵に直接関わっているのは酵母菌です。
酵素を取るためにはどんな食べ方がオススメ?
先ほどもいいましたが、酵素は熱に弱く、加熱すると構造が壊れて酵素としての働きを失ってしまいます。
日本食は加熱調理するものが多いので、酵素を取り入れたい場合にはサラダなど非加熱の料理を作るようにしてください。
また、「すりおろす」と細胞が壊れて細胞の中から酵素が溢れてくるので、リンゴや大根をすりおろすとより効果的です。
ミキサーなどを使ってフルーツジュースや野菜ジュースにするのもいいのですが、長時間ミキシングすると酵素自体も壊れてしまいますので、サッとミキサーにかける程度がよいでしょう。
ゆっくりすり潰した方が酵素が多いため、専用のスロージューサーも売れているみたいですね。
まとめ
酵素にはまだまだ未知の領域が多く、
- 食物酵素は体内に吸収できる派
- 食物酵素は胃で全部溶けちゃう派
食物酵素にも上記のように肯定派・否定派に主張が分かれています。
食物酵素は体内に吸収できる派の間では、今から50年以上も前に書かれたエドワードハウエル博士の「酵素栄養学」を参考にされていますが、いまなお識者の間では評価が二分していて、どちらの主張も面白いので時間のあるときに検索してみてください。
ということで、食物酵素のお話でした。